殺菌剤用アジュバント
アジュバントとは
アジュバントは農薬の生物活性の向上のため、不可欠な役割を担っています。除草剤の処方では、アジュバントの役割は比較的理解しやすいものです。除草剤は雑草に浸透しなければ効果を発揮できません。除草剤の有効性は生理化学的要因(散布液の付着性、保持性、濡れ性、拡展性など)と機構的要因(有効成分の吸収率など)とで決まります。
殺菌剤用アジュバントの効果
殺菌剤の場合はもっと複雑です。 殺菌剤は葉の表面にある菌類の芽胞に作用するほか、葉の細胞の内部で作用することもあります。さらにアジュバントを使うと、菌類と殺菌剤と宿主植物の三者の相互作用という別の要素も加わります。適切なアジュバントを選べば、殺菌剤散布液を菌類の細胞壁の内側へ、より多く吸収/移行させることが可能になります。 そのような殺菌剤とアジュバントの相互作用に基づいて、特定の殺菌剤と菌類病害にどのアジュバントを使用するかが決定されます。当社は殺菌剤の処方の難しさを解決できる製品シリーズを開発しました。処方の安定性と殺菌効果という2つの目標をバランスよく実現する技術によって開発された最新のアジュバントが、Atplus™ PFAです。Atplus PFAは特に大豆さび病(Phakopsora pachyrhizi)に対する殺菌剤の効き目を増強する滴下型アジュバントです。上のグラフは、Atplus PFAと市販の殺菌剤(有効成分:アゾキシストロビン)の併用によるアジア大豆さび病(Phakopsora pachyrhizi)防除効果を示しています。Atplus PFAを加えると殺菌剤の作用が強まり、施用後に葉に残る菌の割合は減少します。
殺菌剤用アジュバントのデータシート
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この図は当社の別のアジュバントの効果を示す例です。 2枚のプレートにRhizoctonia solaniの菌糸を接種し、1 ppmのTilt ECを添加しました。 右のプレートには0.1%のアジュバント(Synperonic™ A7)を加え、左のプレートには加えていません。 アジュバントの効果は明らかで、菌の増殖が50%阻害されました。
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