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Crop Care
秋の葡萄

ドリフト低減技術

農地に散布した農薬の100パーセントが標的に到達するのが理想的です。しかし現実はそうはならずに、製品の一部は標的を外れて漂っていき、近隣の農地の作物を害したり、地面や地下水を汚染したり、公共の場にいる人々の健康リスクとなったり、また農薬も無駄になります。このような標的以外への農薬の移動に対して「ドリフト」という用語が使われ、ドリフトを低減するための技術はDRT(ドリフト低減技術)と呼ばれています。

Atplus DRT EPS

農薬散布時のドリフト低減技術の影響とは?

ドリフトの影響は経済、環境、人の健康の3つの側面に分類できます。経済面の影響とは、病害虫防除効果/効率の低下、農薬/製剤コストの増加、標的以外の作物の汚染、放牧家畜による摂取、農薬耐性、法的責任などです。環境面では、地表・地下水の汚染、地球汚染、地域の野生生物への影響などです。人に対しては、農業従事者(急性・慢性の影響)、一般の人々や隣人、感受性の高い集団(子供など)の健康への影響や、食品・水道水への影響などがあります。

ドリフト低減技術の仕組みとは?

農薬製剤を散布する際には噴霧ノズルから薬液の液滴が発生し、この液滴の大きさがドリフトの程度を大きく左右します。小さい液滴(通常200 μm未満)は作物の表面にまんべんなく付着させられる代わりに、空中に浮遊している時間が長く、ドリフトや蒸発が起きやすくなります。

ドリフト低減技術を低減する方法は?

液滴の大きさをコントロールするには、まずノズルの選び方が大切です。ドリフト低減ノズルは大きめの液滴を発生させるので、液滴は比較的早く落下し、風による飛散を抑えられます。ただし、大きい液滴は作物の表面ではじき返されて標的を外れ、広い面積に付着できずに防除効果が弱まってしまうおそれがあります。そこで、ノズルの選択に加えて広く効果が認められている方法として、製品にアジュバントを添加すると、大きい液滴のデメリットをかなり低減することができます。アジュバントは大きい液滴をそれ以上大きくせずに、ドリフトしやすいとされている105 μm未満の小さい液滴を減少させます。その結果、粒子径の分布は比較的狭い範囲におさまり、ドリフトで飛散する液滴が減って、防除効果は向上します。

当社のドリフト低減技術ソリューションと技術

当社の多彩なドリフト低減製品には、タンク混合用とビルトイン(インカン)タイプの2種類があります。これらのテクノロジーは付着性の改善、標的外へのドリフト抑制、総合的な散布品質の適切な管理といった性能面での新たな可能性を拓きます。いずれの製品も液滴の粒子径の範囲を狭め、ドリフトしやすい粒子の数を減らすもので、さまざまな噴霧ノズルでの効果が立証されています。

Atplus™ DRT-EPS

非イオン性界面活性剤(NIS)のアジュバントとドリフト低減技術(DRT)の両方のメリットを組み合わせた、使い勝手のよい製品です。タンクでの混合に適しています。

Atplus™ DRT-100 

植物油由来の脂肪酸エステルを成分とするドリフト低減剤です。処方への組み入れ(ビルトイン)または既存の非イオン性界面活性剤(NIS)のアジュバントへの配合により、二重の効能を持つタンク混合用製剤を作成できます。 

 

DRTアジュバント製品を見る

Atplus DRT-EPSデータシート

赤色の葡萄
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Atplus DRT100 製品概要シート

秋の葡萄
650.7 KB
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Atplus DRT-6000データシート

緑の葡萄
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噴霧ドリフトを測定するための Croda の低速風洞

試験技術

当社は米国デラウェア州の施設にある低速風洞を用いた農薬の散布品質試験を、業界の確立されたプロトコールと基幹技術に基づいて実施しています。標的外への浮遊を最小化するドリフト低減のメカニズムの研究はこの風洞試験を通して行われ、得られた知見は、お客様のニーズを満たす高信頼性のドリフト低減技術の開発に役立てられます。

この特注の風洞設備の詳細とその用途をご紹介します。

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