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Crop Care
豆の田

微量要素(植物の栄養)

植物の栄養に重要な要素

植物が順調に育って豊かな収穫をもたらすために欠かせない、必須の栄養素があります。それらが不足すると、発育不良、葉の変色、子実体の欠如などのさまざまな影響が現われ、収量が減少します。

植物の栄養な主な要素

植物は次のような栄養素を土壌から得る必要があります。:

  • 一次主要要素 - 窒素(N)、リン(P)、カリウム(K)
  • 二次主要要素 - 硫黄(S)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)
  • 微量要素 - ホウ素(B)、塩素(Cl)、コバルト(Co)、銅(Cu)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、亜鉛(Zn)

主要要素は大量に摂取する必要があるもの、微量要素はごく少量(PPM単位)のみ必要なものです。正常な生育のため、すべての必須栄養素をバランスよく得る必要がありす。

この世界のたいていの土壌は植物に必要な栄養素の大部分を供給できますが、集約農業や作物の大型化・早生化などは、土壌から栄養が失われる原因となっています。

土壌中の植物の栄養素

土壌中の栄養素の比率はさまざまで、すべての作物に適しているとは限りません。特定の栄養素が足りない場合や、生産者が盛んな成育と大量の収穫を望む場合には、肥料や微量要素剤を使うことができます。

微量要素剤は通常、植物が吸収しやすい液剤にします。固形成分が多く、有効成分(微量要素)を高い密度で含有するので沈降を生じるなど、非常に不安定化しやすくなります。ですから、処方を成功させるには適切な分散剤を選ぶことが大切です。

微量要素によく用いられる剤型にはフロアブル剤(SC)と油性懸濁剤(OD)があります。当社にはこの領域で使える製品が多数あり、参考になる処方のレシピもご提供しています。

微量要素向けとして特別に設計されたAtlox™PN-100分散剤は、高濃度の無機固体を水性サスペンション中に混和させることができます。微量要素剤は、たとえばグリホサートのような他の植物保護剤との相性が悪い場合があります。微量要素剤にAtlox PN-100を配合すれば、グリホサートともタンクで混合可能になります。

Atlox™ PN-100

Atlox PN-100 製品概要シート

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デモ動画

微量要素は化学的性質上、グリホサートなどの除草剤との混用には適さない傾向がありますが、製剤にAtlox PN-100を配合すれば、相性の問題は解消されます。 このデモ動画では、Atlox PN-100を配合した炭酸マンガン800 g/L SCと、市販の炭酸マンガン製剤を比較しています。製剤をグリホサート溶液に加えて水で希釈したところ、Atlox PN-100を用いた製剤は安定性がよく、分散性、適合性、初期のブルーミング、混和性のいずれも勝っていました。
農薬製剤をテストする科学者

The Formulator's Toolbox

製剤研究者のために、各処方タイプをご紹介するツールボックスを考案しました。

Grape vines in the sun

フロアブル剤(SC)

フロアブル剤(SC)は固体の有効成分を水に分散した製剤です。 乳剤(EC)、水和剤(粉末)(WP)などの他の処方タイプと比較すると、粉塵を出さない、使いやすい、効果が高いといったメリットがあり、広く人気を集めています。安定した処方を得るには、有効成分はあらゆる温度条件下で不溶性である必要があります。

Good corn harvest

油性懸濁剤(OD)

農薬業界における油性懸濁剤(OD) は、スルホニル尿素などの感水性の有効成分に好適な剤型です。ODは固体の有効成分を油に分散したものと定義されます。

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